身をもって知った自主防災の大切さ

その他都県と想定全壊・焼失棟数

自宅や職場建物喪失者には大きな負担が

「最大想定全壊・焼失棟数順の都府県リスト」に掲げた35都府県の中では、
「(01)高知県」「(02)和歌山県」「(03)徳島県」「(04)愛媛県」「(05)三重県」「(06)静岡県」「(07)宮崎県」以外の都府県に(南海トラフ地震の起き方次第で)阪神・淡路大震災の際の「兵庫県の全壊・焼失住宅数(県民53人に一棟)」を下回る可能性を持つ府県が6つあり、
残りの27都県では最大想定値そのものが「兵庫県の全壊・焼失住宅数(県民53人に一棟)」以下になっています。

ということは、東日本大震災の際に35人に一棟の全壊・焼失住宅数を出した仙台市が「よりひどく被災した市町村」への救援拠点の役割を果たせたのですから、地震の起き方によってより軽度の被災で済んだ都府県から行政レベルで支援の手が差し伸べられる姿を容易に想像することもできます。

ただ、改めて言及するまでもなく、震災時には多くの建物が壊れたり焼失し、多くの方が負傷をし、社会インフラが傷むことなどで多くの方が生活面で多大な困難に直面させられます。

が、そのような状況下で比較的軽度の被災で済んだ都府県にあっても、
(1)自宅を失われた方は思い出の品を含めた家財を失い長期間の避難生活を余儀なくされることになるでしょうし、
(2)職場の建物が無くなった方の一部は自宅待機や転職の要請を受け入れることになる
など、かなりつらい思いをなさるものと推測されますので、これを回避するための事前の努力は個人レベルで必要となります。