身をもって知った自主防災の大切さ

台風18号と津波被災地報道

石巻市発の報道内容に違和感

台風18号をめぐる一昨日(2013年9月16日)のNHKニュースでの石巻市発の報道内容に違和感を覚えました。

まず、お昼のニュースの全国版では、井上アナウンサーが「続いて東北地方の状況について仙台放送局からお伝えします」と語った後、石巻市からの中継が始まり「石巻市の高台・日和山公園です。白波が波消ブロックを超えています。・・・海から吹く風で桜の木が上下に大きく揺れています。・・・石巻から中継でお伝えしました」というコメント付きで、日和山から見た旧北上川河口付近の映像が放映されました。

また、午後7時からのニュースでは、小郷アナウンサーの「宮城県石巻市では店舗や住宅の屋根が吹き飛ばされるなどの被害が相次ぎました。消防によりますと建物の被害が少なくとも13件確認されているということです」というコメント付きで、見覚えのある仏具店の2階やぐら部分が強風で壊れて道路をふさいでいる映像が放映されました。

『大津波で変わり果てた光景なのに』と」へ

「大津波で変わり果てた光景なのに」と

旧北上川河口付近の映像は「2年半前まで多くの方々が生活の場所としていたところを大津波が襲い、壊れた公立病院と倒壊したお墓群を残して、何もなくなった地域」が画面全体の三分の二程度を占めていましたので、大震災前の光景を知っている人がマイクを握っていたら「『大津波で変わり果てた光景の先に見える』波消ブロックを白波が超えています」というコメントになったのではないか、と思いました。

一方、壊れた仏具店の映像の方も、「津波被災地域のど真ん中のお店なのになぜ言及しないのだろう」と思わされながら翌日(13年9月17日)の地元紙を開いたところ「(津波被災で破損し閉店した)空き店舗の一部」と書かれていましたので、こちらについても「宮城県石巻市では『津波被災地域の元』店舗や住宅の屋根が」というコメントになっていた方がより良かった、と思いました。

原因は『津波被災地域』を知らないから?」へ

原因は「津波被災地域」を知らないから?

今年5月10日の衆議院災害対策特別委員会の議事録の中に「東日本大震災発生時(=2011年3月)に在職していた内閣府防災担当の課長補佐級以上の職員40名のうち半年後(=2011年9月)に引き続き在職していた職員は22名(55%)、さらに半年経過後(=2012年3月)に引き続き在職していた職員は14名(35%)」という趣旨の答弁が載っていますから「14名のうちさらに1年半が経過した今(=2013年9月)に至るまで在職している職員はいるのだろうか」とも思ってしまいますが、
同じようなことは巨大組織のNHKについても言えて、
「東日本大震災を現地で体験していない」「体験していてもそれ以前の被災地での人々の営みを見聞きする機会がなかった」記者さんが原稿を書いて発信し、
東京で大量の情報を扱っているデスクの人は(中には東日本大震災で何が起き、今どの程度の復興状態にあるかを分かっていない方もいらしたりして)限られた放送時間に秒単位でニュースと映像を割り付けていくので、
こういうことも起きたのかな、と思わされました。

(投稿日:2013/09/18  更新日:2017/04/07)

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