「防災用ウォータータンク」の選び方と使い方

防災用ウォータータンク

防災用ウォータータンク

給水拠点の把握とウォータータンクの用意

「『巨大災害が発生すれば断水が発生し、当然コンビニや自動販売機でペット飲料水も手に入らなくなってしまうから、最低3日分の飲料水を家庭内に備蓄しておいて』という各方面からの呼びかけ」を多くの方々は認識されているものと思います。
が、「備蓄していた水が底をついたときに向かう『(区市町村が各自治体のサイトに掲げている)給水拠点』がどこにあるのか」を現時点で把握できている方々はあまりいらっしゃらないのではないでしょうか。

もし、そうだとすると、(「道路の傷み具合がどうであれ、広報車は必ず巡回してきて、給水拠点を知らせてくれる」という保証はどこにもないわけですから)、
「停電中はパソコンから自治体のサイトにアクセスできないし、そのうちに起きる電池切れのことを考えるとスマホからのネットサーフィンもためらわれるので、
『飲料水を手に入れるために、どんな用意をして、どこに行ったらよいか』が分からない」という事態に直面させられる可能性がより高くなってしまいます。

東京都水道局の「覚えてください!お近くの災害時給水ステーション(給水拠点)(一覧)」や「お住いの自治体サイトに掲げてある給水拠点マップ」に目を通しておかれると同時に、
以下の記事を参考にして何らかの「ウォータータンク」を用意しておくと、巨大災害発生時の安全度をより向上させられます。

普通のポリタンクと折りたたみ式とに2分」へ

普通のポリタンクと折りたたみ式とに2分

「防災用ウォータータンク」についてアマゾンのサイトで調べてみると、
普通のポリタンク」と「(ジャバラ式を含む)折りたたみ式ポリタンク」とに2分されますが、
共に「『持ち手』か『肩にかけるベルト』」と「バルブ(コック)」とが付いていて、水容量3リットル、5リットル、8リットル、10リットル、15リットル、20リットルのものは、
1個あたり換算価格で約500円から約1,000円が大半でした。

応急給水ポイントへの持参容器は様々」へ

応急給水ポイントへの持参容器は様々

ところで、「『個人レベルの復旧作業』のページ群」内の「自宅内での緊急的な追加防災対策」のページで引用させていただいた仙台市提供の「応急給水に並ぶ市民の列」の写真を詳しく見ると、
「『普通のポリタンク』を持たれた方」、
「『折りたたみ式のポリタンク』を持たれた方」、
「『リックサック』を背負われた方」、
「『(防水仕様のものかもしれませんが)トートバック』を肩にかけられた方」、
「『キャリーカート』を引かれた方」
などが並んでいます。

一方、「応急給水 持参容器」でネット検索をしてみると
数多くの市役所のサイトに
「水道局の広報車が巡回して給水場所をお知らせします。ポリタンクペットボトルなどの容器を持参の上、お近くの応急給水施設にお集まりください。」(非常用飲料水の給水スタンド前に並ぶ人たちの中に「バケツを持った子供たち」が含まれていて違和感を抱かされたイラストも添えられた仙台市役所サイトの場合)
「容器を持参しない市民へは、非常用給水ポリ袋を配布する」(盛岡市役所サイトの場合)
といった案内が載せられていますので、
上のページでの引用写真「応急給水に並ぶ市民の列」の人々もその多くは空き容器を持参されていたものと思います。

『水を汲む少年』は8リットルの水を運搬」へ

「水を汲む少年」は8リットルの水を運搬

なお、ネット上には「災害時に水を配る場所(災害時給水ステーション)をお住まいからおおむね半径2kmの距離内に1か所開設します。」というガイド文が東京都水道局のサイト内に置かれていますけれども、
今の私の場合は、「東日本大震災のときの指定応急給水場所」までアップダウンを含む片道700メートルの道のりを往復することになりますので、「水容量10リットルの折りたたみ式ポリタンク」を2個購入済みで、復路では水20リットルをリックサックに入れて背負って持ち帰ることをイメージしています。

俳優の高倉健さんが主演映画の台本の裏表紙に張り付けていたことで有名になった「共同通信社が気仙沼市内で撮影した『水を汲む少年』の写真」にある「宝っこ」と「ジャイアント」のボトルは各々容量4リットルと(メーカーの商品データベース的サイトの説明から)推測されますので、
「小学4年生の少年が片道で1キロ先にある井戸から運んでいた水は合計8リットルで、それが毎日3回なら」と考え、水容量10リットルのポリタンク2個の購入を選択しました。

『防災用ウォータータンクの常備』のお勧め」へ

「防災用ウォータータンクの常備」のお勧め

飲料水の備蓄が必須であることは言うまでもありませんが、断水が長引きストックがなくなってしまったときに困らないように、
普段の置きスペースやご自身の体力で運べる重量などを前提として、
最適の「防災用ウォータータンク」を選び常備しておかれることを、強くお勧めいたします。

追記事項

(投稿日:2015/02/28  更新日:2020/06/07)

なお、2019年秋の相次ぐ自然災害報道に触れる中で自宅にある「防災用ウォータータンク」を試用してみたところ、(季節は「秋」で水は「浄水器フィルター越しの水道水」という条件のもとでしたが)、飲用水として使用し終わる4日後まで問題なく機能しました。
また、使用後には「バルブ(コック)」を下にしてタンク内の自然乾燥を待ったところ2日間で水滴が皆無となりましたので、安全を守るためにその2日後に収納作業を行いました。