身をもって知った自主防災の大切さ

茨城県沖でのM7クラス地震

もくじ

文部科学省の長期評価

では、「首都圏の方々の生活に大きな影響を及ぼしそうな地震で発生確率の高いものが他にあるか」と見ていくと、
2011年11月25日に文部科学省地震調査研究推進本部地震調査委員会が公表した「三陸沖から房総沖にかけての地震活動の長期評価(第二版)について」の「評価文」の11~12ページにある「『2-2-2 各領域の次の地震』内の『茨城県沖』」には次のように書かれています(参照先図表名は省略)。

"茨城県沖の繰り返し発生する地震以外の地震については、M6.9~7.6の地震が約25.6年に1回の割合で発生していたと推定され、ポアソン過程により、今後10年以内の発生確率は30%程度、今後20年以内の発生確率は50%程度、今後30年以内の発生確率は70%程度と推定される。

・また、茨城県沖のM6.7~7.2の一連の地震は、平均発生間隔が約20年(21.9年)であり、(中略)今後20年以内の発生確率は40~50%、今後30年以内の発生確率は90%程度もしくはそれ以上と推定される。"

発生確率は90%程度もしくはそれ以上」へ

発生確率は90%程度もしくはそれ以上

ということは、「三陸沖から房総沖にかけての地震活動の長期評価(第二版)について」に添付された「図1 三陸沖から房総沖にかけての評価対象領域の区分け」を見ると、
この場合の「茨城県沖」は福島県境の北茨城市から千葉県境の神栖市を結んだ海岸線を1辺とするほぼ正四角形の領域を指すのですが、
そのどこかを震源とするマグニチュード7程度の地震の発生が「今後30年以内の発生確率は90%程度もしくはそれ以上」で想定されているということです。

ですので、(防災をテーマとしたテレビ番組の中での専門家の先生方の発言のほとんどは視聴者が過度の不安を覚えないように「この地域での発生を心配しているんです」程度の抑制的なものになっていますけれども)、
関東地方にお住いの方々は「文部科学省が『茨城県沖で非常に高い確率のM7クラス地震の発生を予測している』という事実」を認識しておかれた方がよい、ということになります。