身をもって知った自主防災の大切さ

「東京防災 読んだ男性3割にとどまる」報道を知って

もくじ

「震度5弱体験」でもこの程度の防災意識?

「東京防災」コンテンツの一例

数日前に、昨年(2015年)10月31日付で『R25(電子版)』に「東京防災 読んだ男性3割にとどまる」という記事が掲載されていたこと、を知りました。

この記事を読み進むと「アンケート調査で『一通り目を通した』と回答した人が、男性=33.0%、女性=48.0%、男女計=40.5%」と書いてあって、
「そんなものかな?」と思う気持ちと「東日本大震災で『震度5弱』だった東京でこの程度の防災意識?」と思う気持ちが混じりあう複雑な心境です。

というのも、「『被災前史』のページ群」内の「6回の『震度4~5』小規模被災経験」の中の「2003年5月26日の三陸南地震」では、この記事に書いたような体験をした他に、
この記述をしたときにはご存命中でしたのであえて触れなかった「よく存じ上げているホテルオーナーの方が、(丁度、見送りの立礼で招待主の方がパーティ終了時までに全神経を使い果たされてまれに放心状態になられているケースと類似したかたちで)、館内のチェックやお客様の安全確認に奔走された後で、目と目が合っても私を識別できなかったというできごと」も体験していましたので、
「(このホテルに最も近い気象庁設置観測点での記録は『震度4』でしたけれども)あれが震度5弱体験」という実感を踏まえた判断基準を私は持てたと思っているからです。

私の認識では「この時の『震度5弱体験』の怖さ」と「東日本大震災での2度の『震度6弱体験』での怖さとその後に抱えた困難の日々の苦痛」とはけた違いのものですので、
「震度5弱体験」で怖い思いをされた方がたくさんいらっしゃる東京では、東日本大震災の被災者に対する取材内容を踏まえたマスコミ報道を通して発信されて続けてきている、
「近いうちに『(震度6弱どころではない)震度6強体験』をするかもしれないから、その日に備えてください」
というメッセージに頻繁に触れてもっと警戒心を高めておられるのだろう、と思っていただけに「この程度の防災意識」と分かったことは大変残念でなりません。

仙台市での住民参加型防災訓練の推移」へ

仙台市での住民参加型防災訓練の推移

とはいえ、10人に一人の市民が数日にわたって避難所生活をした仙台市でさえ、「昭和53年(1978年)宮城県沖地震」を契機に制定された宮城県の「県民防災の日(6月12日)」に、
住民参加型の津波避難訓練(想定は震度6強の地震発生、仙台港に4メートルの津波到達)を行なったのは2013年が初めて、
昼間の実施でしたが避難所内に暗幕を張って住民参加型の夜間の避難所運営訓練(想定は震度6強の地震発生、仙台港に7メートルの津波到達)を行なったのは2014年が初めて、
「やっぱり夜に実施しないと実践訓練にならない」という声が出て、夕方から夜にかけて懐中電灯などを携行してもらっての住民避難訓練と避難所運営訓練(想定は最大震度7の地震発生、仙台市の中心部直下を南西から北東に横切る長町-利府線断層帯が活動)を行なったのは2015年が初めて、
ですから、東京都庁が「いつ起きると確定していない首都直下地震など」についての啓蒙書を配った結果、「一通り目を通した」と回答した人が全体で40.5%に終わっても驚くべきことではないのかもしれません。

『避難所生活』を回避する努力は事前にぜひ」へ

「避難所生活」を回避する努力は事前にぜひ

問題は、
(「東京防災ブック」の中にはパーテーションで家族ごとに仕切られた避難所内と個別にケージに入れられたペットの挿絵が付けられていますが、これは福島県から避難されてこられた方々を受け入れてくれた東京都内に開設された避難所のイメージ図なのではないでしょうか)、
フィギュアスケートの羽生結弦選手が「避難所では畳2枚分のスペースにお母さんとお姉さんと自分とが1枚の毛布だけで4日間過ごした」という趣旨のことを自著『蒼い炎』の中に書いていますけれども、
現実の避難所生活は雑然とした状況下でプライバシーのない時間だけが過ぎていく、内実を知れば知るほど、「避けられれば避けた方が良い」と思える性質のもの、というところにあります。

せっかく東京都庁が作られた「東京防災ブック」について、ご自身とご家族と職場の方々のお体と生活を守るために、一人でも多くの都民の方が一通り目を通しておかれることを強く念じてやみません。

(投稿日:2016/01/14  更新日:2017/05/21)

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